


ねぇねぇピンカーン。
この前読んだ「お金」に関する本の話しなんだけどさ、ちょっと普通の内容と違ってたんだよね。



へぇ、違ってたってどんなふうに?
なんかお金の本って言ったらさ、“節約のコツ”とか書いてそうだよね。
電気代を下げる方法とか、ポイ活とか。



そうそう!
いかに出費を減らして貯蓄を増やすかってことを想像するでしょ?
でもね、この森博嗣さんの『お金の減らし方』ってタイトルの本は
そういう細かいテクニックが全然出てこないの。



へぇ、違うんだね。



うん、それでね、この本の面白いのがお金を「貯蓄を増やす」どころか「お金を減らす」方法なんだよね。
“お金をどう減らすか=お金をどう使って幸せになるのか”ってことらしいんだよね。お金を減らすことが人生を豊かにするって考え方なんだよ。
お金を使うことはネガティブなことじゃなくて、プラスのイメージなの。



へぇ〜!普通は“減る=損する”ってネガティブなイメージだけど、逆なんだね。



そう。他人の意見に従って、とか見栄に使うと減っても後悔だけが残るでしょ? でも、自分の本当に欲しいものに使えば減った分だけ幸せが増えるんだって。



なるほど…
貯めることがゴールなんじゃなくて、“どう使ったか”のかが
その人の人生を映すんだね。



うん!
だからお金を“減らす”ってことは、実は
“豊かさを手に入れる方法”なんだってさ。



ずいぶん哲学チックで難しそうなマネー本だな笑。
けど、なんだか面白そうだね。
1. 財テクや節約ノウハウ本とは一線を画す「お金」に関する本
- 他のマネー本との違い
多くのお金関係の本は、たとえば「1日コーヒーをやめれば年間○万円貯まる」といった支出の抑え方や「貯金額の増やし方」について書かれています。
しかし著者の森博嗣氏は、そうしたテクニックにほとんど興味を示しません。理由は、お金は使って初めて意味があるから。 「お金は使ってナンボ」 - 思想的な「減らし方」
著者は「お金を減らす=使うこと」を、単なる出費ではなく 自分が何を大事にしているかを示す行為 として捉えています。
→ 「どこにお金を回すか?」という選択が、その人の価値観や人生観を形作るという考えです。 - お金を“目的”にしない
著者は「お金は手段であり、数字自体に価値はない」と繰り返し述べます。 お金の貯蓄額=数字を膨らませるだけでは人生は変わらない、というスタンスです。「お金を増やしたところで、幸せで無いなら意味が無い」
2. “減らす=豊かになる”という逆転の発想
- お金を減らすことは、人生を描くこと
通帳の数字を減らす行為(使うこと)が、その人の人生をどうデザインしたいかを表している。
👉 ため込むだけでは「動き」がなく、豊かさにつながらない。 - “選択”が重要 「ストレスを解消することが、あなたのしたかったことですか?」
使うときに「これは本当に自分の欲望や価値観に沿っているか?」と自問する。
そのプロセスこそが、お金を「ただの消費」から「豊かさを生む投資」に変える。 - 豊かさの基準を他人に委ねない 「他人に報告するために買っていないか?」
ブランド、SNS、世間体に左右される出費は豊かさを生まない。
自分自身の充実感や満足に直結する使い方が「減らすほどに豊かになる」状態を作る。 - “持つ”より“使う”の価値
森博嗣氏は「お金を持っていること」より「使ったことで得られる体験・時間・学び」を重視する。
👉 だからお金が減っても、その分“豊かさの証”が残れば使った価値は充分にある。


お金を減らすとは、そういうことではない(絵のようなエピソードが本文には有り)
3.印象的な内容
・新車のポルシェ911は収入の1割以内であり、ただ欲しかったから買った。
・バイトとして小説を書き始めた。小説を書くのはあくまでもお金を稼ぐ手段。筆者は小説なんて全然読まない。
・住宅は単なる道具。必要ではあるけど欲しいものではない。(ちなみに筆者は大学の建築学科の教官)
・土地は筆者にとって遊ぶために欲しいモノ。(趣味の鉄道を走らせるための線路をつなげる用の広い土地)
・買う動機が「欲しいもの」「趣味のもの」はOK。
・あなたのお金で買うものがあなたの未来
・必要だからという動機は本当は「必要ではない」場合があるので要検討。
→今必要なもの→今までの生活では必要なかった。→これから先は必要になるだろうと考えられるもの→と「他人からの情報でそう感じたもの」であれば「自分たちには必要ないもの」かもしれない。と疑うことで無駄な出費が防げる。
→今欲しいもの→今の自分にとって価値があると思えるもの→買って良いもの(収入の1割の範囲であれば)※世間から見てそれが高額・相場より高い・実用性が無い・衣食住とは関係ないetc…というものであったとしても、本人に価値があればそれは買うべきもの。
・「やらなければならないことが多すぎて自分の好きなことが全然できない」のは順番が逆であるということ。
やらなければならないこと(他人主体)から→(自分主体)自分の好きなことをするために
「やらなければならないこと」をしてみてはどうか?《稼ぎを増やす・出費を抑えるなど》
・時間もお金も自分が本当に使いたいことには皆んな結局は注ぎ込むし、お金や時間のやりくりも実施するはず。
「お金や時間が無いから出来ない」と言っている人は、本当はそんなに欲しくないことにお金や時間を使っているから足りなくなっている。
・お金は「欲しい気持ち」を測る物差し
・お金を使って孤独を買おう。
・人に見てもらわないと意味がない。そういった価値観が、自分という存在を消してしまうのである。
・人は自分が望んだとおりの者になる。望まない者にはならない。もしそれが実現しなかったとしたらそれは「諦めよう」という道を選択したときである。これも、その希望のとおりになるはずだ。(諦めるという希望の通りになる)
どこか気になる箇所がありましたらぜひ一度ご覧ください。
目から鱗必見ですよ!


気になる方はどうぞ
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