

「100円のコーラを1000円で売る方法」永井孝尚:2011年12月初版
「この商品の値段を、どうすればもっと上げられるのか?」
今そう考えている人にこそ読んでほしいのが、永井孝尚の『100円のコーラを1000円で売る方法』です。
ただし内容は「値上げのテクニック集」というわけではありません。
この本では「人はなぜモノやサービスにお金を払うのか?」という本質を
コーラ🍹という 身近な題材を使って徹底的に考えさせてくれる一冊です。
副業やフリーランス、個人事業を始めたばかりの人が必ずぶつかる
「安くしないと売れない」という壁。その突破口が この本にあります。
【本書の核心】なぜ同じコーラが10倍の価格で売れるのか
この本の象徴的な例が「コーラ」です。
普段は同じ100円のコーラでも、例えば こんな状況なら10倍値上げされた「1000円」でも喜んで買われるのです。
- 真夏の炎天下、喉がカラカラ
- 周りに自販機やコンビニがない
- 今すぐ飲みたいという強い欲求
なぜ上記のシチュエーションだと、10倍の値段でも売れるのでしょうか?
答えは簡単です。
人はコーラという「モノ」を買っているのではなく、「今すぐこの不快を解消したい」という状況の解決に
お金を払っているからです。
価値の方程式
価値 = モノ + 状況 + 感情
モノだけでは価値になりません。
そこにある「状況」と「感情」があって初めて、「お金を払うに値する」ものになります。
これが本書の結論であり、すべてのビジネスに通じる真理です。スカッと爽やかコカコーラ
売れない商品が陥る「スペック説明の罠」
売れない商品には共通点があります。
機能・性能・スペックの説明ばかりになっているのです。
「省電力」「高画質」「大容量」——これらは確かに重要ですが、それだけでは買われません。
人が本当に考えていること
実際に購入を決める瞬間、人が考えているのは:
- ✅ なぜ今、それが必要なのか
- ✅ それを選ぶと、どんな気分になるのか
- ✅ 自分の生活がどう変わるのか
つまり人は「正しい商品」ではなく、**「自分にとって意味がある商品」**を選んでいます。
「機能」ではなく「理由」で買う。
この視点に切り替えるだけで、商品の見せ方が劇的に変わります。
実例:なぜ同じようなものでも価格差が生まれるのか
例:スニーカー業界
- 普通のスニーカー:5,000円
- ナイキのエアジョーダン:30,000円〜
同じように走れるのに、なぜ6倍の価格差があるのでしょうか?
答えは「憧れのバスケ選手のような自分」という意味を買っているからです。
例:ノート
- 普通の大学ノート:100円
- モレスキンのノート:2,000円〜
書き心地の差はそこまでありません。
しかしモレスキンは「クリエイティブな自分」「ピカソやヘミングウェイと同じノート」という物語を売っています。
共通点:すべて「機能」ではなく「意味」で価格が決まっています
価格競争に陥る企業の「致命的な共通点」
価格競争に巻き込まれる企業や個人事業主には、ある共通点があります。
「誰の、どんな困りごとを解決するものなのか」を言語化できていないのです。
価値を説明できないと、値段しか武器がなくなる
価値を言葉にできないと、最後に残るアピールは「安さ」だけになります。
- 「他より安いです」
- 「今だけ割引です」
- 「送料無料です」
これらは確かに魅力的ですが、他社も同じことができます。
結果、終わりのない値下げ合戦に突入します。
逆に言えば
価値を言葉にできれば、値段は下げなくていい。
これが本書の核心です。
「安くする」のではなく「意味を言葉にする」。ここに価格競争から抜け出すヒントがあります。
実例:スターバックスの場合
スターバックスで提供されるコーヒーは、コンビニの4倍近くの価格で提供されます。
そして、味も4倍美味しい・・というわけではありません。
スターバックスはコーヒーを売っているのではなく、「第三の場所(サードプレイス)」という価値を売っています。
だから高くても買われるのです。
高く売るために必要な「勇気ある決断」
1000円のコーラを買う人は、最初から少数派です。
本書が繰り返し伝えているのは:
買わない人を説得しない。買う人に向けて設計する。
「全員に好かれる」は「誰にも刺さらない」
多くの人が陥る罠があります。
「できるだけ多くの人に買ってほしい」と思って、万人受けする商品を作ろうとします。
しかし結果的に、誰の心にも刺さらない無個性な商品になってしまいます。
高く売るとは、客を選ぶことでもある
- ❌ 「みんなに買ってほしい」→ 誰にも買われない
- ✅ 「この人に買ってほしい」→ その人には高くても買われる
ターゲットを絞り込んで、その人に向けて設計する。これが「高く売れる商品」の正体です。
実例:高級時計ブランド
- カシオの腕時計:3,000円
- ロレックス:100万円〜
どちらも正確に時間を教えてくれます
ロレックスは「時間を知りたい人」全員に時計を売ろうとはしていません。
「成功の象徴」「一生モノの価値」が欲しい人に絞って売っています。だから高くても売れるのです。
この本はどんな人におすすめか
こんな人に特に読んでほしい
- ✅ 値下げ競争に疲れている人
- ✅ 個人で小さなビジネスを始めたい人
- ✅ 副業・フリーランスで価格設定に悩んでいる人
- ✅ モノやサービスに「意味」を持たせたい人
- ✅ マーケティングの本質を学びたい人
【重要】この本が教えてくれる一番大切なこと
値段を変える前に、意味を見直せ。
「何を売るか」ではなく「なぜ買われるか」を考え直すだけで、ビジネスの戦略が180度変わります。
価格競争から抜け出したいなら、まずこの視点を持つことから始めましょう。
【まとめ表】5つの重要ポイント
| キーポイント | 具体的な内容 |
|---|---|
| 価値の本質 | 価値 = モノ + 状況 + 感情 で決まる |
| 売れない商品の罠 | スペック説明に頼りすぎている |
| 値下げ競争の原因 | 価値を言語化できていない |
| 高く売るコツ | 「全員」ではなく「ある特定の人」に向けて設計する |
| 本書のメッセージ | 値段を変える前に、意味を見直せ |
さいごに
この本は「テクニック」ではなく「思考法」を変える本です。
「安くしないと売れない」という思い込みから抜け出すために、まず読んでほしい一冊です。
価格競争に疲れたら、この本を手に取ってみてください。
本記事は書籍『100円のコーラを1000円で売る方法』の内容をもとに要約・再構成したものです。より詳しい内容は、ぜひ本書をお読みください。


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