

「バーバラ、人生は続くんだよ。人間は食べて、ケンカして、愛して、セックスする。それが続くだけだ。パーティーをやってもいいんだよ。生きていていいんだ」P276
現場のリアリティ、緊張感、悲しみ、焦り、怒り、失望、そしてユーモア。
大都会NYの光と影を鮮明に切り取った描写は、決して飽きることなく グングンと本の中へ引き込まれていきます。
まるでアメリカのテレビドラマの事件簿シリーズを見ているように。
ニューヨークの喧騒の中で、彼女は毎日のように“死体”と向き合ってきた。
名前はバーバラ・ブッチャー。彼女の語る“死”は、静かで、そして優しい。
病気の子犬にまで感情移入してしまうだろうからってことで獣医でなく検視官を選んだのに…。
「死体なら大丈夫だと思った。だけど、何も語らないその人たちの“静かな叫び”に、毎日心が揺れた。」
「ジョークを飛ばさないとやってられない。けど、本当は、誰より泣きたいのは私だったのかもしれない。」
著者プロフィール
- ニューヨーク市検視局で女性初の死亡調査主任
- 何千体もの遺体と向き合ってきた、法医学の現場のプロ
- 9.11、スマトラ島沖地震、ロンドン同時爆破事件、アメリカン航空587便墜落事故なども体験
- 若い頃はドラッグ中毒やアルコール依存にも苦しんでいたが、自ら立ち直る
本の内容の魅力
- 単なる「死体の話」ではなく、
→ 死体から“人生”を学ぶノンフィクション - 死者の姿勢、服装、部屋、持ち物すべてに意味がある
→ 「死体は何も語らない。でも、全てを物語っている」 - 現場に流れる空気、死者の尊厳へのまなざしが丁寧に描かれる
- 性的暴行や自殺、孤独死などの現実にも冷静に光を当てている
「死体と話す」ってどういうこと?
- ブッチャーにとって「話す」とは、“観察し、想像し、尊重する”こと
- 死者の語らない声を読み取る感性
- 生きているときの「その人らしさ」が、死後にも残っていること
死に近づくと、生が鮮やかになる
- 遺体のまわりには「未完の物語」がある
- 死と日常が隣り合う都市で、彼女が得た“人生の教訓”
- 彼女の回復ストーリー(依存症→使命を見つける)にも注目

死体と話すって…ホラーじゃなくて、人生を聴いてるってことなんだね。



ぼくもぐっすり寝てたら、カーリーに
“死んでるの?”って心配されたことあるよ。



お昼寝はいいけど、生きてるうちにもっと話そうね。
死んだらもう、聞いてもらえないかもしれないし。
「あなたは、誰かの“最後の瞬間”を想像したことがありますか?」
「話せるうちに、誰とどんな話をしたいですか?」


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