いつだって僕達は 戦慄で残酷な世界に心奪われる・・
不公平でドラマティックなこの世の中。


この本について
この本は、自分が普段どれだけの情報や事実を自分の都合に合わせて解釈しているのかを気づかせてくれます。
(自分勝手な思い込みや偏見)越しに世の中を見ることで、今までどれだけの経済的・心理的損失や無駄なストレスを感じていたのか?ということに気づくきっかけをこの本は体感させてくれるはずです。

この本を読んで得られること
この本を読み進めるうちに 現実がそれほど困難で恐ろしいものではないと知り、あなたは不安から解き放たれ、穏やかな気持ちを迎えることができることでしょう。
事実に基づいて世界を見れば、世の中もそれほど悪くないと思えてくる。(P324より)
根拠のない恐怖を退治し生産的なことに情熱を傾けられるようにしたい。(P23より)
データはあなたを癒してくれる。あなたの心を穏やかにしてくれる。世界はあなたが思うほどドラマティックでは無いからだ。(P24より)
どうすれば世界を正しく見られるのだろう。そんな疑問にこの本は答えてくれる。(P25より)
あなたや私の中にある「10の本能」に気付き「10の本能を抑える具体的な方法」を実施すれば世界はどう見えてくるのか?ということをこの本では具体的でユーモラスな例えをもとに気づかせてくれます。
分断本能 〜私たちとあの人たち〜
「私達」と「あの人達」とは 何が違うのか? 何が違わないのか?
SEKAI NO OWARI が唄う「HABIT」には この本に出てくる「10の本能」の一つである「分断本能」についての
例えのような歌詞が出てくるのでここで紹介させてもらいます。※HABIT=クセ・習慣
君たちったら何でもかんでも分類・区別・ジャンル分けしたがる。
ヒトはなぜか分類したがる習性があるとかないとか
この世の中2種類の人間がいるとか言う君達が標的
持ってるヤツとモテないやつとか
ちゃんとやるヤツとヤッテないヤツとか
以下略
世界を2種類ではなく4種類に分類しよう!

犯人捜し本能 〜おばあちゃんを叩きのめそうぜ〜
世界の製薬会社は、最も貧しい人たちが かかる病気について全くと言っていいほど何の研究もしていない。P262
という話題が授業で出た際に学生たちは「なんて酷い奴らだ!そんな奴らは痛い目にあわせてやる。悪いのは誰だ」
と息巻くシーンが書かれている場面で、著者は 彼らの意見や指摘を一つ一つ紐解いていくシーンです。
製薬会社の人→製薬会社のCEO→製薬会社の取締役全員→製薬会社の株主→退職年金で株を買っている人→おばあちゃん
さあ、おばあちゃんを叩きのめそうぜ!
ついでに、おばあちゃんに最近もその株を買ったお金でお小遣いをもらってた孫(僕たち)の顔も一発殴っとかないとね。
誰かを責めることに気持ちが向くと、そこで学びが止まります。(他の理由を見つけようとしなくなるから)
そして
①問題解決から遠のく
②再び同じ失敗をしでかす
という悪循環が生じます。
誰かを責めることで真実から目を逸らし、正しいことに力を注げなくなるのです。
結局 犯人捜しは何の役にも立たないということを、著者はユーモアを交え、かつファクト(事実・現実)フルに私たちに伝えてくれます。P283
・犯人ではなく原因を探そう
・ヒーローではなく物事の仕組みに目をむけよう。
恐れにつけ込むCM・マスコミ・テロリスト
ドラマチックな本能は抑えるべきだ。さもなくば、ドラマチックなものを求めすぎるあまり、ありのままの世界を見ることは出来ない。何が正しいのかもわからないままだ。(P23より)
この本ではドラマチックすぎる話を認識する術と、あなたのドラマチックな本能を抑える術を学べる。間違った思い込みをやめ、事実に基づく世界の見方ができれば、チンパンジーに勝てるようになるだろう。(P24より)
アーサーがジョーカーというダークヒーローに変貌したかのように
ジョーカーがアーサーというただの一人の男だったように。

感想 まとめ
この本は経済や投資について書かれたものであり、メンタルや思考について書かれたものであり、環境問題や戦争について書かれたものであり。そしてこの本は私やあなたについて書かれたものだということです。
捉え方や読む角度で色々な面白さが得られる良書です。
この本の「はじめに」から「訳者あとがき」まで、どこを読んでも興味深く楽しめ、一言で要約するということが難しい・・というかモッタイナイ一冊です。要所要所を飛ばし読みせず、随所にあるユーモアとセンスの効いたストーリーをじっくり楽しんで欲しいなと思います。少しでも早くこの本に出会えたことに感謝!
ご注文はこちらからどうぞ↓

コメント